×

CATEGORY

CATEGORY

CONTENTS

HOME»  Q&A集 バラ編 No,1

Q&A集 バラ編 No,1

Q:以前バラを植えていたところの土壌改良をしようと思いますが
  土壌中和に苦土石灰を使ったほうがよろしいでしょうか?

A:苦土石灰は、撒いて短期間に植え付けが出来る石灰で私もよく使用しておりました。
  しかし、園芸用ミリオンを使い始めてからは土壌中和のみならず微量元素の補給や静菌・発根作用なども

  期待できますので苦土石灰は使わなくなってしまいました。

: 玄関ポーチの柱にツルバラを這わせたいのですが何か良い方法を教えてください。
A: 柱にタイル状のものが貼ってあり、タイルとタイルの間が窪んでいれば
  そこにステンレスワイヤーを廻して固定する方法がよろしいです。
  ワイヤーを張る間隔は30センチ位で、ワイヤーとワイヤーをつなげるものは専用のアルミで出来た

  小さな金具で連結します。(この金具は、ワイヤーを販売しているブースに置いてあることが
  よくありますが、係りの方にお尋ねいただきますとスムーズにお買い求めできます。)
  また、あまりきっちりと張ってしまうと誘引固定時に紐を通しにくいのでほんの少し緩め位にされるのがポイントです。
  次に、柱に窪みがない場合はバラの枝を柱に抱かせるようにしてその上からアルミや銅のワイヤーで巻かれてください。
  そして、バラの伸張にあわせて適宜張りなおしをされてください。

: 家の壁面にツルバラを這わせたいのですが、何か良い方法を教えてください。
  (壁にちょっとくらい穴を開けても良いという方用)

A: 壁面(コンクリートやレンガ壁面)におけるボルトプラグ固定が最も堅牢な固定法でございます。
  使用する機材は電気ドリルとコンクリート用ドリルの刃ボルトプラグ(注1)そして勇気と決断力と集中力でございます。
  まず、コンクリートやレンガ壁面にドリルで穴を開けますが、その壁の厚さが最低3センチ以上ないと

  ボルトプラグを装着することは出来ませんので、ご了解くださいませ。
  なお、使用機材のご購入につきましてはホームセンター等の方にお尋ねいただきますとスムーズにご購入できます。
  さて、誘引したい場所で上記条件に合致したら何処に穴を開けるかを検討いたします。
  ボルトプラグを基にワイヤーを張る場合は横方向に1メートル間隔でボルトプラグに直接誘引する場合は

  誘引位置で最も無理をしない所で1枝に付き23箇所穴を開けアンカーボルトを装着いたします。
  (レンガ壁面でしたら、レンガとレンガの間のコンクリート部分に穴を開け装着いたします。)
  一連の作業は意外と細かいものになりますが、これをすることにより目立たず堅牢なものになりますので

  お勧めでございます。

: 家の壁面にツルバラを這わせたいのですが、壁に穴を開けたり釘を打つのは抵抗があります。
   何か良い方法を教えてください。

: 壁面におけるワイヤー固定の方法といたしましては、雨樋用配水管の固定金具
  (壁面に打ち込んである金具)に
フックを利用して固定したり窓枠の支障を来さないところに小さな穴を開け
  そこに通したりします。
  その他、壁面の周囲を見渡しますと意外とワイヤーを固定するところが見つかります。
  さて次にワイヤーの種類でございますが、ホームセンターに行きますと色々なワイヤーが販売されています。 
  バラの誘引用に使用するものとして一番良いものは、針金のように1本のものではなく

  ものすごく細いワイヤーを数本よってあるものが強度が充分にありお勧めでございます。
  (冬季の誘引固定時には枝のみで軽量ですが、葉が繁り花が咲く頃には何倍も重量が増しますし

  台風などの強風等も考慮が必要でございます。)
  太さは小さい方から23番目のもので充分で目立たずスッキリといたします。
  なお、ワイヤーの端を金具や穴に通し固定するときはワイヤーをとめる専用の金具がございますので

  ワイヤーとともにホームセンターの方にお尋ねいただくとスムーズにご購入できます。
  (お値段は数個で千円以内くらいでございます。)
  最後にワイヤーは人間の力では綺麗にピンと張ることは不可能でございます。
  あまり無理に力を入れてワイヤーを引きますと手が切れますので必ず手袋をされてペンチで挟んで
  引っ張られてください。
  (二人でされますと、より効率よく行きます。)

:バラを庭に植え付ける準備を考えていますがバラに適した土にするためにはどのようにしたらよいでしょうか?
:バラの土壌改良の中身については諸説色々ありますので、ひとまずHerb & Rose流で行きますと
  お庭の土にピートモス(土をフカフカにするため)を3割程度
  パーライト(排水・通気・カナブンの幼虫よけのため)を1割程度混ぜます。
  この2種のみお庭の土に混ぜていただきますとよろしいと思われます。
  また、バラを以前植えてあった場所にどうしても植え付けられる場合は嫌地現象(連作障害のようなものです)
  を
回避させるために、その土全体に珪酸塩白土(園芸用ミリオン)を1割程度混ぜ込みます。
  なお、もっとお手軽に土を作りたいという方や少数植え付ける方は市販のバラ用の土を植え付けたい場所の
  土と入れ替えるという方法がよろしいと思われます。
  しかしこの時、専用用土にバーミキュライトが入っていないことを必ずご確認ください。
  このバーミキュライトは、お庭の土へ混入するとアコーディオン状の構造がつぶれ

  土自体の排水性が悪くなってしまいます。

Q:最近、バラの枝に白いブツブツが出てきましたが病気でしょうか?何かよい対処法を教えてください。
A:この時期に出てくる枝の白いブツブツは、病気ではなくカイガラムシという寄生虫(害虫)になります。
  56月頃から活動して、ちょうど今の時期には繁殖して多くなっていますので目に付きやすくなる害虫でございます。
  そして、この害虫はバラの栄養を吸い取って生きていますので数が多くなると株自体が弱り最悪の場合

  枯死してしまいます。
  また、そのまま放置してしまいますと他のバラにも移り蔓延し手の施しようが無くなりますので

  今のうちに退治されてください。
  今の時期のカイガラムシ退治方法といたしましては使い古しの歯ブラシに液を付け患部をゴシゴシと擦ります。
  すると、カイガラムシはポロポロこぼれ落ちそれまでとなります。
  また、カイガラムシが目視できるまで繁殖しているときは株元から各枝まで丁寧に観察し、取り残しがないように
  完璧に退治されてください。
  なお、株元の方は地中5センチくらいまでと各枝の葉の付け根部分は見落としがちになりますので

  この部分は要チェックです。
  最後に、他のバラも同時にチェックし早期発見早期治療に努められてください。

: 9月半ばからバラの葉が黄色くなって落ちてきています。
  見たところ黒点病のようですがどのように対処したらよいでしょうか?

A: この時期の黒点病は春よりも発生頻度が高く化学薬品(殺菌剤)にて消毒をされないと完治は難しいようです。
  私的には、この時期の黒点病はバラ科の宿命といいますか性質ではないかと考えております。
  バラ科といえば桜がその代表ですが今の時期の桜の木を見ていただけるとどの桜の木もことごとく落葉しています。
  猛暑を耐え抜いた結果、株の体力が減弱し黒点病に罹患そして落葉という事になるかと思います。
  (桜にとっては葉を落としても来春の準備は既に整っているようです。)
  なお、バラの場合は早期治療の原則のほかに蔓延してしまったら全ての葉を除去しリセットするという方法があります。
  すると新しい葉が出てきて四季咲き性のものは花を咲かせます。
  そして、この場合も予防を目的として努めて消毒をされるとよろしいです。
  消毒のコツは、葉の病気や害虫は葉の裏から出ますので裏面を丁寧に噴霧されるとよろしいです。
  あと、肥料も施肥されたほうがよろしいです。
  最後になりましたが、バラは黒点病で枯死することはなくただ見た目が悪いだけですので、どうぞご安心ください。
  黒点病の処置の有無にかかわらず来春は綺麗な花を再び見せてくれることと思います。

Q:木立の四季咲きバラを秋の花を楽しむために剪定をしようと思いますがどこをどのように剪定したらよいでしょうか?
A:バラは木立やツル性のものも、ある程度の原則を踏まえつつお好みで(アレンジ)剪定されるのがよろしいと思います。
  木立のバラの場合、まずその品種の新しい芽がどのくらい伸びて花を咲かせるかを記録しておく必要があります。
  これは、この位置(高さ)で花を見たいという場合、その位置から「新しい芽が伸びて花を咲かせた長さ」を引いたところが
  剪定位置というふうに簡単にわかるからです。
  例えば新しい芽が50センチ伸びて花を咲かせる場合、花を見たい位置から50センチ下が剪定位置となります。
  また、剪定する場所は外に向いた芽の上23ミリ(ギリギリに剪定します)を芽と平行に剪定します。
  なお、剪定後に切断面を「接ぎロウ」などで保護してあげると病原菌の侵入を防げますのでお勧めです。
  その他、株の外の枝は低めに中心部は高めに剪定しますと立体的になりますし、お庭の前方のバラは
  短く
奥の方は高く剪定されると花が咲いた時に、まんべんなく観賞できてお勧めです。

:バラの新芽が元気よく出たのですが、最近また寒くなったので新芽が被害を受けないかと心配です。
:バラは暑さや寒さに大変強い植物です。(病気には弱いですが・・・)
 バラの新芽も、他の植物に比べますと幾分強くなっています。
 しかし、それにも限界があり強い寒のもどりの場合はせっかく出た新芽が結果不良のこともあります。
 ですが、さすがは新芽。表向きはしんなりとして枯れたように見えますが、その中には既に
 真新しい小さい新芽を再び付けています。
 時に気候のいたずらでバラの新芽がダメージを受けることがありますが
 自然の事なので、それなりの対処法はバラ自身が知っているようです。

:バラの鉢苗の植え付けは、いつ頃がよろしいですか?
:バラ苗は暖かいときと寒いときでは、これまたやり方が違います。
 暖かいときは、苗自体が活動していますので根も活動しています。
 よって、鉢から苗を抜き取りますと鉢の形に土がなっていますので(これを根鉢といいます)
 根鉢を崩さないようにして植え付けてください。
 逆に寒いとき(おおよそ12月~2月までの期間)は鉢の土を全て落とし枯れた根を取り除き
  消毒液の入ったバケツに1時間浸透させた後植え付けてください。
 (通常の消毒は1時間の浸透で大丈夫です。)
 なお、消毒は殺菌を目的としていますので殺菌効果のあるものを規定の濃度でご使用ください。
 また、冬季に出回る根巻き苗(水苔やピートモスのみで根をくるんである苗)は根以外の
 内容物を除去し
根を広げて植え付けられてください。

Q:鉢植えのバラがまる2年を迎えて、そろそろ土の入れ替えをしないといけないと思うのですが
   いつ頃がよろしいでしょうか?
:土の入れ替えは、バラの休眠期にします。
 通常12月~1月にかけて行いますが、地域差を考慮に入れ暖かい地方では12月から1月までの
 間の
一番寒い時期に、そして寒い地域は積雪の前か雪解け前に行うのがよろしいかと思います。
 なお、土の入れ替え時には後々カナブンの幼虫が入り込まないように
 パーライトを1割程度混ぜておかれてください。
 最後に、私の経験上2年毎の土の交換よりも、もっとインターバルを延ばし珪酸塩白土
(ミリオン)と
カニガラ・油かすを定期的にあげていれば生育に支障ないという印象を持っています。
 これは、根詰まりによって養分の吸収効率が低下する事と、土中の微量元素枯渇という因子が
 あると
考えられ、それらを補ってあげることにより土を新しいものに替えたのと同様の効果が
 期待出来ると
推測されるからです。また同時に有益な菌の繁殖もあると推測されます。 

:鉢で育てているバラの花が、最近色が薄くなってシュートも出ないのはなぜでしょうか?
A:答えは肥料切れです。
  鉢の場合、環境的に限られていますので、よくある事例です。
  また、花の色やシュートの有無だけではなく葉の色なども薄らいでいると思います。
  庭に植えている場合は、環境的に無制限ですのであまり心配いりません。
  そのほか鉢の場合、「根づまり」も関係します。
  この場合は、冬季の休眠期に鉢から出して、古い根を切り取り一回り大きな鉢に新鮮な土と肥料を入れて

  植え替えをしてあげてください。(活動している今の時期にこの作業は厳禁です。)
  なお、冬季になるまでは珪酸塩白土を鉢に一握り入れしのいでください。