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常々挿し木苗は弱いと言われて来ましたが日頃お客様宅のバラを見ている限りでは
大きくなるまでに時間がかかるだけで大きくなってしまえば
接ぎ木と同等もしくはそれ以上のポテンシャルがあります。
挿し木苗の代表はミニバラですが昔のミニバラは元々性質的に弱かった事が挙げられます。
最近のミニバラは逆に非常に強い性質のものとなっています。

【接ぎ木メリット】
1:活着率が高い(当社では接ぎ木活着率は98,5%)
2:最初から根がたくさんある台木に継ぐので大きくなるのが早い。
接ぎ木をして数か月で新苗として販売できる。
接ぎ木をして1年後には2年生大苗として販売できる。


【接ぎ木デメリット】
1:根頭癌腫病が出ることがある。
2:根に癌腫病が出ることがある。(挿し木苗も同じ)
3:株元をテッポウムシに食害されると枯死する可能性が高い。
4:不慮の事故で株元より切断されたら再起不能。


【挿し木メリット】
1:根頭癌腫病が出ない。(継いでいないので出ません)
2:株元をテッポウムシに食害されても枯死する可能性が低い。
3:不慮の事故で株元より切断されても、その下から芽が出てくる。
4:倒伏したら露出した根から芽が出ることがある。


【挿し木デメリット】
1:活着率が不安定(当社での挿し木活着率は0~95%)
挿し木は活着が非常に不安定でご経験がある方はわかりますが バクチのようなものです。
2:大きくなるまでに時間がかかる。
(販売できるまでに最低でも2~3年を要します。)
3:根に癌腫病が出ることがある。(接ぎ木苗も同じ)


バラが枯れる要因は病気よりもテッポウムシによるところが大きく
挿し木バラは株元をテッポウムシに食害されても別の場所から新しい枝を出して来たり
不慮の事故で地上部が切断されても その下から芽が出てくるという
打たれ強い性質があります。
市場に挿し木苗があまり流通しない理由は接ぎ木のメリットと挿し木のデメリットを
見れば自ずとその答えは導かれます。
弊社のモットーは「皆様の思い描くお庭が確実に実現できますように
サポートする」ことですので 時間はかかりますが挿し木苗の種類を増やして行きます。

<ブラザーカドフィール挿し木10年以上01>
株元が草花の葉に覆われていますが木屑があちらこちらから出ています。
しかし反発するように新しい枝を出しています。
株元が大きくなっている事が要因のようです。
ブラザーカドフィール 挿し木01  

<ブラザーカドフィール挿し木10年以上02>
接ぎ木では株元からこんなに多くの枝は出ません。


<ディックコスタ―挿し木10年以上>
地中の根から芽が出て来ています。


<モッコウバラ挿し木5年以上>


<ポールズヒマラヤンムスク挿し木7年>
地表を這っている根から枝が出て来ています。


<名前不詳のハイブリッドティーローズ10年以上>
風で倒れて根が露出しましたが、その根から新しい枝が出ています。


<フランソワジュランビル挿し木10年以上>


<ニュードーン挿し木10年以上>


<ロココ挿し木5年>